洋上風力発電視察を観光活用化へ向けて

~洋上風力発電プロジェクトを、まちの活性化へつなげる~

洋上風力発電プロジェクトは、風力発電施設を海上に建設し、風の力を利用して電力を生成するものです。これにより、再生可能エネルギーの導入や地元経済の活性化が期待されています。

洋上風力発電を観光資源として活用するために、考慮される点:

  1. アクセス性: 観光資源としての魅力を高めるには、アクセスが容易であることが重要です。交通手段や訪問客向けの施設が整備されているかどうかを検討する必要があります。
  2. 情報提供: 洋上風力発電の原理や運用に関する情報を提供することで、来訪者がより理解しやすくなります。案内看板やツアー、展示施設などの強化も考えられます。
  3. 安全性: 観光スポットとして提供される場合、安全性が確保されていることが求められます。洋上風力発電施設の近くでの安全対策やガイドラインの設定が必要です。
  4. 協力体制: 地元自治体や関連業者、地元の住民との協力が重要です。地元コミュニティと連携し、地域経済や雇用の向上に寄与することが期待されます。

能代の風力発電施設を見学するため、今全国各地から視察団体が訪れているという話を新聞やテレビで見かけた方も多いのではないでしょうか。2023年の9月に能代観光協会主催で「風力発電観光ガイド養成講座」が開かれ、私も参加してみての感想を簡単ながら、こちらに記しておきたいと思います。

観光協会の方に、具体的にどんな方が視察に来ているのか聞いてみたところ、主に視察に訪れるのは洋上風力発電事業を検討をする各都道府県・市町村の議員や行政官とのことでした。日本が直面する再生エネルギーへの取り組み課題の一環を担う大規模事業について、住民である私たちにとっても、今後洋上風力発電がどのような方向に進んでいくのか、見守って行きたい事案の一つです。

洋上風力発電の導入が活性化している秋田県能代市沖。

普段遠くから眺めているあの風車、近くで見ると異様な感じもします。もう慣れた方が多いとは思いますが、私が中学生の時、近所の海べりに突然立ち始めた風車。はじめて風車の近くて「グオン…グオン…」という音を聞いたときは、「なんだこれ、おっかねえなあ。。。」と不気味に感じたことを今でも覚えています。

(一歩間違えば、エヴァンゲリオンの使徒かと思われても不思議ではない風貌の風車)

 

そして時は流れ、約〇十年経ち、あの頃あった浜は消えてしまいましたが、今ではすっかり風車のある海が定着してきているようにも思います。

これらの洋上風力発電の施設や風景を、新たな観光スポットとして知ってもらうための案内ガイドを養成する講座が、2023年の9月に能代観光協会主催で開かれ、私は9月28日~29日の二日間の講習会に参加してきました。

蓄電施設の見学、実際の船からの洋上視察、はまなす展望台での今後の能代港の開発予定計画のお話では、実際に間近で見て「なるほどな」と、能代港の地理情報をふまえ、考えさせられることがたくさんありました。特に沖合に出ると、風の威力は陸地にいる時とは大きく違っていることも強烈に体感することができます。

風のまち、能代。
米代川の地形を生かして林業と共に栄えてきた、大きな港のあるまち。
強風によって砂が舞う被害を防ぐため、先人たちの手によって植林され大きく育ってきた風の松原のあるまち。

再生可能エネルギー事業推進のために各地から視察に来られる方には、こういった能代の気候や地形や歴史を十分に理解してもらい、洋上風力発電に適した土地であるかどうかの大事さなども伝えていけるようになればよいなあ、と考えています。

そして、この風をエネルギーに変換し電力として利用しようという動きが、この先の未来、わたしたちの住む能代市にどのような影響を与えていくか、引き続き見守っていきましょう。

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